第15回 高周波アナログ半導体技術セミナー報告 |
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□テーマ: 「次世代ワイヤレスネットワーク技術」 □日 時: 平成21年2月3日(火)14:00〜17:00 □場 所: 神奈川中小企業センタービル 多目的ホール 第15回高周波アナログ半導体技術セミナーが、平成21年2月3日に神奈川中小企業センタービル(神奈川県横浜市)で開催された。今回は「次世代ワイヤレスネットワーク技術」のテーマで、この分野で活躍されている大学及び企業の方々を講師にお招きして開催した。参加者は約50名で、次世代の無線システム、要素技術について活発に討論が行われた。またセミナー終了後の交流会も20名程度の参加を得て、いつものように熱い意見交換が行われた。 以下、講演の概要を報告する。 |
◆基調講演:「次世代ワイヤレスネットワーク技術」 荒木 純道 氏 東京工業大学 大学院 理工学研究科 教授 |
初めに無線通信システムの将来動向について説明され、高速伝送化に向かって、有限である資源としての周波数帯の有効活用が重要であるということを改めて認識させられた。次にそれを踏まえた具体的な無線機構成の課題とその対策案について、ダイレクト・サンプリング・ミキサーを使った受信LSIの例をあげ説明された。 後半は、分散したMIMOノードが互いに協力してネットワーク全体の周波数効率を高める「分散MIMOネットワーク」について説明された。基地局連携MIMOやMIMOメッシュネットワークの例をあげて説明され、次世代無線通信システムとして興味深い内容であった。 |
◆講演1:「次世代システム(WiMax〜LTE)の開発状況とデバイスへの要求条件」 高野 健 氏 (株)富士通研究所 フェロー |
初めに無線システムの現在までの技術動向を説明され、無線通信の高速化が 5年で約 7倍になっているという事実を説明された。次に次世代無線システムの技術動向として、無線機としての主要性能を半導体デバイスへの要求として提示された。今後これらを半導体業界としてどう実現していくかが大きな課題である。 後半の発表では、次世代システムとして、MIMO-OFDMシステムの実機をBER特性のデータを交えて紹介され、興味深かった。またSDR(ソフトウェア無線)は、ベースバンド部の研究はかなり進んできているが、アナログRF部が大きな課題であることを改めて確認できた。 |
◆講演2:「日本最南端LSI関連ベンチャーの挑戦」 松尾 龍一 氏 (株)マグナデザインネット 代表取締役社長 |
初めに自分自身と会社について紹介され、続いて製品紹介を兼ねて自社のビジネス戦略について説明された。この会社は、沖縄を拠点とし、OFDM技術をコアとして、地デジ放送向けコアを早期に市場投入して、ビジネス展開を図り急激に売上を伸ばしてきたベンチャー企業である。 後半は、自分のベンチャー起業経験を踏まえて、面白くお話をされ、興味深く聞くことができた。今後もOFDMをコア技術として、車載機器メーカ等へもビジネスを展開していくとのことで、目が離せない企業であると感じた。 |
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