第58回 アナログ技術トレンドセミナ(HAB研セミナ)報告 |
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□テーマ:「分散型電源(電池)システム技術の動向」 □日 時: 令和元年11月20日(水) 13:30~17:00 □場 所: 京都テルサ 西館3階 第2会議室 (京都府民総合交流プラザ) 最近の日本では、地震、台風等大型の自然災害により、これまでは起こらないとされてきたブラックアウト、長期間・広域の停電等が頻発している。これらの新常態に対応するため、国土強靭化の一環として再生可能エネルギーを最大限活用した分散電源システムが進化しつつある。 今回は、この分野で長い知見を有する学術部門、企業から最新の技術動向、ビジネス状況について講演いただいた。 講演中30名の聴講者と講演者とで活発な質疑応答があり、終了後の交流会でも技術面またビジネス面で有意義な意見交換が行われた。 以下、講演の概要をまとめる。 |
◆講演:「持続可能性S、デジタルD、国土強靭化Rを柱に再構築する地産地消エネルギー」 中村 良道 氏(株式会社スマートエナジー研究所 ファウンダー) |
長年分散電源システムの開発、ビジネス化に邁進されてきた講演者から、再生可能エネルギーを活用した分散電源(ローカル仮想発電(VPP))の成り立ち、意義について説明があり、現在各地で進めている分散電源システムの実証実験の紹介があった。 また、VPPをビジネスとして成り立たせるためには、ブロックチェーン技術(仮想通貨に使われているものとは異なる)を活用して、安全、高付加価値、利便性高く、周辺ビジネスを巻き込んだインフラ整備が必要であるメッセージがあった。 |
◆講演:「安全安心スマート蓄電池システムに向けた取り組み」 福井 正博 氏(立命館大学 理工学部 電子情報工学科 教授) |
蓄電池としてのリチウムイオン電池を普及させるためには、バッテリーの再生活用が不可欠であり、キーは正確な残量評価に基づくBMS(Battery
Management System)が重要である。 リチウムイオン電池の劣化のメカニズム、バッテリーの残量推定についての原理を含めた技術紹介があり、活発な質疑応答があった。 |
◆講演:「EVにつながる機器とこれからのエネルギーマネジメント」 津野 眞仁 氏(ニチコン株式会社 NECST事業本部 事業戦略室 係長) |
EV搭載バッテリーの活用として、ニチコンで開発したV2H(Vehicle to Home)のシステムの紹介があり、実用的にどのように使われるか、メリットは何か等具体的な説明があった。また、同社施設での実証実験初めいくつかのV2Hを活用したVPP実証紹介があった。 |
◆講演:「分散電源システムの現状と今後の展開」 佐藤 行展 氏(田淵電機株式会社 エネルギー・ソリューション事業本部 機構・技術管理部 課長) |
長らく分散電源システムを開発してきた同社から、システムの説明、系統電源と太陽光発電を接続するキー技術であるパワーコンディショナの技術説明があった。 また、今後の分散電源システムの技術動向と課題について紹介があった。 |
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