高周波アナログ半導体ビジネス研究会

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第20回 高周波・アナログ半導体技術セミナー報告
□テーマ:「オープン・イノベーションの推進に向けて」
□日 時: 平成22年 6月16日(水) 14:30〜17:00
□場 所: 京都テルサ 西館3階 第2会議室


 第20回高周波・アナログ半導体技術セミナーが、平成22年6月16日に京都テルサ(京都市)で開催された。
 今回は「オープン・イノベーションの推進に向けて」というテーマで、米国在住で最新のシリコン・バレー情勢に詳しい平強氏と、環境・エネルギー産業の最新動向に詳しい泉谷渉氏を講師にお招きして開催した。
 参加者は41名で、いつものように活発な討論が行われた。またセミナー終了後、30名の方に交流会に参加いただき、新たなネットワーク作りに向け、熱い意見交換が行われた。
 以下に講演の概要を報告する。
◆講演:「Technology Ventureを成功させるための条件(Silicon Valleyにおける事例から)」
     平 強 氏 タザンインターナショナル(株) 代表取締役社長
 米国のベンチャー投資の現状を概説され、特にエンジェル投資がベンチャー創出に果たす役割の大きいことを紹介された。平氏自身も、これまでエンジェルとして多くのベンチャーの投資に係わってこられたが、過去に投資したいくつかのベンチャー事例から、失敗を恐れずチャレンジすることの楽しさと重要性を、また米国でも成功の秘訣は「根性」にあることを強調された。
 また鶏の生産性を上げるため「4本足の鶏」の開発に挑戦したベンチャー寓話や、「PromiseとCommitment」の寓話(鶏は卵を約束し、豚はベーコンをコミットする(自分自身を賭ける))から、VCは、豚のように真剣にベンチャー成功をコミットするという話は、改めて我が国のベンチャーの現状を省みる良い機会であった。
◆講演:「環境エネルギー革命は半導体の世界を変える!」
     泉谷 渉 氏 (株)産業タイムズ社 取締役社長 兼
 (社)日本半導体ベンチャー協会 事務局長
 半導体産業は、ようやくこれまでの停滞期を脱し、今年後半から来年にかけて、従来にない好況を呈し、更にその好調はしばらく続くだろうとの予測を冒頭に述べられた。
 また本講演の主題である環境エネルギー革命は、100年に一度の新産業革命と言っても過言ではないとの見解を示された。スマートグリッド、ヒートポンプ、ハイブリッド自動車(リチウムイオン電池)、高速鉄道、パワー半導体、LED照明などで、様々な新しい環境/新エネルギー素材事業の発展が期待されているが、この材料分野で日本勢は圧倒的な世界シェアを保有しており、日本が再び世界をリードできそうである。また環境/新エネルギー向けの素材各社が、今後、巨大な設備投資を計画しているそうである。
 更に、この環境エネルギー革命により、多くの中小企業やベンチャーが活性化される可能性が高いとの期待を述べられた。
 参加者一同、久し振りに元気の出る話をお聞きし、新たな活力を得た思いであった。

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