高周波アナログ半導体ビジネス研究会

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第49回 アナログ技術トレンドセミナ(HAB研セミナ)報告

           



□テーマ:「日台連携の現状と今後」
□日 時: 平成29年10月25日(水) 13:30~16:45
□場 所: 京都テルサ 西館3階 第2会議室 (京都府民総合交流プラザ) 


 当HAB研究会では、台湾の先端技術研究の中核機関であり、多くの世界的企業を輩出している工業技術研究院(ITRI)様と、2015年にMOUを締結し共同で新事業開発での連携を推進している。台湾企業や研究機関との連携のためには、パートナーとなるこれらの企業や研究機関やその活動について理解することが大切な一歩となる。
 このために、HAB研セミナでは、毎年一回、「日台連携の現状と今後」をテーマに、台湾企業や研究機関のキーパーソンを講師としてお招きして講演いただき、新事業開発に繋がるネットワーク構築を推進している。
 4回目となる今回は、ベンチャービジネス支援企業、ITRI発ベンチャー企業、グローバル企業の3社にご講演いただいた。40名の参加のもと、活発な質疑、討論が行われた。またセミナ終了後の交流会は、講師を囲んでの有意義な交流の機会となった。

 以下、講演概要を報告する

◆基調講演:「Innovative Mechanism of Japan-Taiwan Cooperation (日台連携のイノベーションメカニズム)」
     徐 竹先(Steve Hsu)氏 (創意総研シンクタンク社長)
 徐氏の創立した「TXA企業家プライベートボード」は、個人取締役会の組織であり、ベンチャー企業にCEOや監査役といった企業経営に関する高度な専門家を取締役として派遣することを通じて、ベンチャー企業の国際市場や資本市場への進出をサポートしている。同組織はフランス政府La French Techに公式認定された投資パートナーであるほか、台湾、中国、日本、ベトナム、アメリカ、オーストラリアといった地域で取締役会を開催し、過去10年間で500社以上の科学技術イノベーション企業を育成した。その成果として、20社を越える企業が台湾の資本市場に進出を果たした。

◆講演:「台湾市場と製品開発」
     巫 震華(Cheng Hua Wu)氏(FREE Bionics Inc. CEO)
 ITRI発のベンチャー企業であるFREE Bionics は医療機器メーカーとして、下肢に障がいのある人の行動を補助する装具である「外骨骼ロボット(歩行支援ロボット)」を開発している。活動は台湾からスタートして、日本では佐賀大学との共同研究を通じて、日本のマスメディアにも何度も取り上げられている。本年8月には日本企業(USCIジャパン)との業務提携を行い、2018 年中には、歩行支援ロボットを、日本の主な病院 10 数箇所へ導入し、2019 年には、同ロボット市場の主要ブランドになるという目標を掲げている。

◆講演:「GUC Japanの歩みから見た日台連携」
     中山 宗彦 氏(グローバルユニチップ ジャパン株式会社(GUC)代表取締役)
 GUC(Global Unichip Corporation)社は世界ナンバー1の半導体受託製造メーカーであるTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)の子会社で、SoC (System-on-Chip)IC設計ならびに、TSMCを始めとするパートナー企業を使っての製造、テストを含むターンキーサービスを提供している。GUCのオペレーションならびにビジネスについてと、日本拠点であるGUC Japanの歴史と、そのリーダー活動されてきた中山氏の活動について紹介された。GUCにとって日本市場は大きく進展しており、2016年にはアメリカ市場に次いで、2番目に大きな売上シェアを占めている。


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