高周波アナログ半導体ビジネス研究会

セミナー報告 ≫第54回セミナー(31.01.22)
第54回 アナログ技術トレンドセミナ(HAB研セミナ)報告
       


□テーマ:「中国のハイテク事情と、台湾、我国の対応」
□日 時: 平成31年1月22日(火)14:00~17:00
□場 所: 京都テルサ 西館3階 第2会議室 (京都府民総合交流プラザ) 


  「米中貿易戦争」がエスカレートする中、今回は「中国のハイテク事情を知りいかに対処すべきか?」をテーマとして取り上げ、下記の3名の講師をお招きし、40名の参加のもと活発な質疑・討議が行われた。
 ・紺野様;中国事情に詳しく、かつ産業革新機構の創設者
 ・陳様(Jeff Chen);台湾ハイテク企業で投資責任者を歴任され、台湾ベンチャーに詳しい
 ・泉谷様;中国の存在感と脅威を示唆
またセミナ終了後の交流会でも、活発な意見交換が行われ、有意義な暖かい交流の場となった。


 以下、講演概要を報告する

◆基調講演:「2019-2020の半導体は堅実成長を維持する!」
     泉谷 渉氏 ((株)産業タイムズ社 代表取締役社長)
 今回もホットな情報に基づき、非常にインパクトのあるご講演をいただいた。半導体で、今落ち込んでいるのはメモリーだけ。完全集中制御(クラウド)⇒自立分散制御(エッジデバイス)という、今後の業界の大きな流れは変わらないとのこと。ハードへの回帰(電子デバイスへの回帰)により、生産工場の革新(AI+ロボット+センサー)が本格化するため、センサーに強い日本の将来性に大きな期待がもてると予測。
 また自動車産業に関して、「EV車より、燃料電池車または燃料電池車とのハイブッリド車が主流。」との見解には、一人のユーザーとして共感を覚えた。

◆講演:「中国IC産業Fundと日本の産業革新機構」
     紺野 大介氏(創業支援推進機構(ETT)理事長、清華大学招聘教授)
 日本と中国の年収vs.人口分布図に基づき、8000万人近い中国富裕層(E層)の存在を示された。清華大学を中心とした中国のエリート教育システムや華僑・非中国人も受入れる柔軟な入試システム、そして2012-2016年以降、国際科学オリンピックの数学・物理・化学・情報の4分野で連続して上位に躍進するなど、人材面でも優秀な人材を輩出する中国の実態をわかりやすく示された。金融面では、中国への投資資産総額、米国ドル保有額等も、既に世界一位。
 また将来に対しても、中国IC産業Fund(国家集成電路産業発展推進要綱)を2014年に設立し、累積投資額が10兆円、更に産業革新7項目に132兆円を集中投下する方針。(王岐山副総理)
 一方、日本の産業革新機構の投資規模は1~2兆円。さらに革新委員が未経験者で構成されるなど、「このままでは日本は危ない」との問題提起がなされた。


◆講演:「米中貿易摩擦の渦中にある台湾ハイテク産業の課題とチャンス」
     Jeff Chen、Ph.D (陳)氏 (台湾大学 管理学院 大学院商学研究科教授)
             (京都大学 高等研究院 iCeMs物質細胞統合システム拠点 客員教授)
 危機をチャンスと捕らえられた興味深い面白い講演であった。また日本語で講演いただき、的確で明確な分析に感心した。台湾ハイテク産業の特徴として、下記の説明があった。
① 高い競争力 ファンドリー市場シエアー70%、ICパッケージングとテスト市場シエアー50%
② 補完性が高い アメリカの大手半導体IC設計メーカは、台湾企業のコンプライアン
③ 良好な米国との関係 例として、マイクロンテクノロジー社との関係 
④ IC設計  米国の60%に次ぐ、20%の台湾 
「脱中国」という観点でも、台湾企業(台湾人)の決断の速さ・したたかさには学ぶべき点が多いと感心した。


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